2016年3月5日土曜日

「痛み」 北里大学医学部 シンポジウム

北里大学医学部付属 新世紀医療開発センター
のシンポジウムに参加してきました。

自分は「複合性局所疼痛症候群Ⅰ型」という病気を持っていて、麻酔科に通って治療しています。
体に異常がなくても激痛を伴ったりする謎の多い病気で、投薬と点滴で緩和をしています。
突然片足に激痛が走って、その後整形や膠原病科などで診断して全く分からず、
北里大学病院に来てやっとこの病名に当たりました。
症状は足に何か刺さったり、足の中側から筋肉をきつく縛り付けられているような激痛でした。
それが背中まで行った時にはもうどうなることかと思いましたが。
数年前だったので他病院で診断できず発見が遅くなったので治療は難しいですが、
今はそれなりに元気に過ごしています。歩ける距離は短いですが。
あと雪が降るととても痛い。


もし、同じように整形外科等では原因不明の痛みに悩まされている人が居れば、
麻酔科・またはペインクリニックのある病院に行ってみることをお勧めします。
紹介状を書いてもらって。


今回の講演は担当医の先生に教えていただいたので、行ってきました。

定員は180人のところ300人ぐらい応募があって参加出来なかった方も多いそうなのですが、
センター長挨拶で「YouTubeで配信とかできませんかね?」って言ってたのでもしかしたら
配信されることもあるかもしれません。

痛みの研究というのはここ5年ぐらいで研究が進んだそうで、それ以前は痛いといえば
バファリン、ロキソニン、ボルタレンぐらいしか対応できる薬がなかったそうです。
自分はロキソニンは全く効きませんでした。


講演の詳細は配布された資料とメモを合わせた物から書き出しました。



◆ 痛みが意味するもの
       金井先生

今回の講演では痛みに関する一般的な話でした。
前提として心因性と思われていたものもすべて痛みと正しく捉えて、
感情論ではなく正しく治療することが必要ということでした。
痛みには2面性があり、身体損傷を伴うものと、負の情動による2面を正しく治療することが
必要で、痛みの種類によって治療方法、対応、薬も異なってくるとのことです。


・痛みの定義
  痛みには身体損傷に伴うものと負の情動による2面性がある。
  全ての痛みは感覚と感情の共存。

・痛みの反応
  痛み刺激
     ↓
  [受容器]
        体神経系 皮膚、骨格筋、腱、靭帯、骨、関節
        内臓神経系 内臓被膜、平滑筋、心筋
     ↓ 
  [中枢神経系]
        脳、脊髄
          ・感覚:痛みの部位、強さ、性状
          ・感情:不安、緊張、抑うつ、嫌悪など
  [末梢神経系](脳、脊髄に出入りする)
     ↓ 
  [効果器]
        内臓神経系 平滑筋、心筋、内分泌腺、消化腺、汗腺、涙腺
        体神経系 骨格筋
     ↓
  痛み反応
        高血圧、動悸、浮腫、めまい、発汗、冷感、便秘、下痢
        筋収縮、関節拘縮
  痛み行動
        行動制限、安静、運動、逃避、通院、利得行動

    
  痛みには感覚、感情の両面があり、それを認知・評価する。
  不安によっても痛みは増幅する。
  安静にしていると悪化するケースの痛みもある。

・痛みの種類
  痛み刺激には、機械刺激、化学刺激、温度刺激の3種類がある。

   機械刺激:物理的な力による刺激。(安静で悪化する場合は別の原因もある。)
   化学刺激:化学物質による刺激、安静時持続する痛み。
   温度刺激:温度による刺激(通常15℃以下、45℃以上)。知覚過敏など?

  非神経組織の損傷のある場合(侵害受容性疼痛)
   内臓の痛みは場所が特定しにくいことが多い。別の場所で関節痛を伴うことがある。

  神経障害の痛み(神経障害性疼痛)
   損傷のないところで痛む。刺すような痛みやビリビリとした痛み等。
   感覚神経、運動神経、交感神経と巻き込んで痛むので、複雑で対応が難しい。

  心因性の痛み(心因性疼痛)
   これは現在国際定義がないということ。
   身体損傷を伴うものと伴わないものがある。

 痛みの種類によって有効な薬が全く異なってくる。

 一般的には3ヶ月~6ヶ月過ぎると慢性痛として扱う。普通の検査では分からないものが多い。
 痛みはあまり放っておくと、関節破壊が進むので痛みが続くなら必ず受診すること。
 慢性痛は痛みを抑制する物質(ドーパミン等)の機能が低下していることが多いので、
 麻酔で抑えたり、運動療法で刺激をして機能を回復させる必要がある。

・痛みの対応
  急性疾患を知らせる痛み    →原因疾患の精査と治療、慢性痛の予防
  慢性疾患に伴う痛みの持続   →原因疾患の評価、慢性痛の治療  

  明らかな身体損傷のない痛み
   疾患治療後の慢性痛     →慢性痛の治療
   機能性疼痛症候群       →慢性痛の治療
   (中枢神経障害性疼痛)
   単なる身体負担による痛み  →負担の軽減(生活負担によるもの)
   精神疾患による痛み      →精神疾患の治療

  診察を必要とする急性痛
   ・初めて経験する強い痛み、強い安静時痛と夜間痛、次第に強まる痛み、
    次第に広がる痛み → 重要疾患がかくれてる可能性
   ・以下の症状を伴う痛み
     意識低下、麻痺、嘔吐嘔気、出血、発汗・悪寒、体重減少(5-10%)、呼吸困難
   ・以下の病気を伴う痛み
     心血管系疾患(狭心症、腹部大動脈瘤等)、悪性腫瘍、
     免疫不全症(長期ステロイド服用等)

  痛みの治療
   効果は患者側にしか分からない。
   ・鎮痛薬の適応   痛みが30%落ちなければ有効でない。
   ・医療用の麻薬   鎮痛薬で効果がない場合、負の情動のコントロール

  薬物治療
   痛み刺激 [受容器]     鎮痛薬
   感覚・感情 [中枢神経系]  鎮痛薬、向精神薬
   痛み反応・行動 [効果器]  睡眠薬、難下薬、降圧薬、中枢性筋弛緩薬、ステロイド

  主な鎮痛薬
   ・アセトアミノフェン、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)、ステロイド、中枢性筋弛緩薬
    オピオイド、抗痙攣薬、抗うつ薬※、抗不安薬
      ※ 神経障害性疼痛に効く

  その他治療
    [受容器]
     局所麻酔薬散布、末梢神経ブロック、内臓神経叢ブロック、
     トリガーポイント注射、光線照射、電気刺激
    [中枢神経系]
     電気刺激、硬膜外ブロック、脊髄くも膜下ブロック、傍脊推体性神経ブロック、磁気刺激
    [効果器]
     交感神経節ブロック、星状神経節ブロック、光線照射、局所麻酔薬散布、
     末端神経ブロック、ボツリヌス毒素、トリガーポイント注射、
     リハビリテーション、運動療法、行動療法

   森田療法
    神経質に対する精神療法の紹介

   ロゴセラピー
    生活の中で「生きる意味」を充実させる。

   中脳辺縁ドーパミン系
    快の情動系、報酬回路、急性痛反応
     内因性オピオイドを出す機能が脳機能障害性疼痛で活動低下
      ・心地よい生活、趣味を楽しむ
      ・自分へのご褒美
      ・一時的な痛み刺激(運動、神経ブロック)
        → ドーパミンをより出すため



◆ 緩和ケアにおける痛み
       林先生

緩和ケアの実情とがんの痛みに対する治療についての話でした。
がんの痛みをコントロールして、生活の質を改善することを目的とするということです。
緩和ケアをするのは苦痛が発生している患者に対してで、末期等は関係ないということです。


・緩和ケアとは
  苦痛を和らげることを目的に行われる医療ケア
   対象:生命を脅かす疾患による問題に直面した家族・患者
   内容:早期から身体・精神・社会・霊的問題※を評価し対応
        ※ 霊的問題:宗教等に関連する問題
   目的:ケアによる生活の質を改善する
   メンバー:緩和ケア医、精神腫瘍医、がん専門看護師、医療ソーシャルワーカー、
         管理栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床心理士等
    緩和ケアではチームで患者を診る。

  生命を脅かす疾患
   悪性新生物(がん)、慢性心疾患 非代償期、慢性呼吸不全、慢性腎不全、神経変性疾患、
   集中治療室で回復が見込めない病態

  昔はがん治療後の終末に向けて緩和ケアを行っていたが、最新では診断時から
  緩和ケアを行い、状況に応じて治療・緩和ケアの比率が変化していく。
  「緩和医療」≠「終末期医療」 となっている。

 緩和ケアはどのようなケアを受けられるか
  1.自分の病気を知り、治療法の選択を助ける
  2.痛みや呼吸苦など辛い症状を取り除くケア
  3.日常生活を取り戻すケア
     ・食事を楽しむケア
     ・苦痛や不快感を最低限にするための排泄のケア
     ・夜にぐっすり眠れるようにするケア
     ・好きな姿勢をとったり、自然な体位や寝返りをうつケア
     ・体を綺麗に保つケア
     ・患者さんにとって心地よい環境を提供するケア
  4.こころのふれあいを大切にし、元気になるケア
  5.家族へのケア
  6.自宅でも緩和ケアをうけられるようにする

・がんの痛みの特徴
  がんで出現する苦痛は
   ・身体的苦痛
     痛み※、痺れ、呼吸苦、腹部不快・膨満感、全身倦怠感、
     嘔気・嘔吐、食欲不振、咳・痰、口渇、味覚異常
     ※ 組織損傷を伴う、或いは組織損傷のように表現される不快な感覚と感情の体験
   ・精神的苦痛
     不安、焦燥、孤独感、恐怖、鬱、怒り
   ・社会的苦痛
     仕事、家庭、対人関係、経済上の苦痛(遺産、借金等)
   ・霊的な苦痛
     自己の存在と意味の消失から生じる苦痛

  がん性痛の種類と発痛機序
   1.がん自体が原因となる痛み
   2.がん治療が原因となる痛み
   3.その他の原因による痛み
     →がん性痛は、あらゆる痛みが混在している状況
   がん性痛は持続する痛みとある時期に出る突出痛があって、治療にはコツがある。

・がん性痛の治療の基本
  1.薬物治療
   ・非オピオイド性鎮痛薬
   ・鎮痛補助薬
   ・オピオイド性鎮痛薬(いわゆる麻薬)
  2.神経ブロック治療

 がん性痛の目標
  第一目標:夜間しっかり眠れること
  第二目標:安静時は痛みが少ないこと
  第三目標:動いても痛みが少ないこと

 WHO三段階除痛ラダー
  第一段階:非オピオイド鎮痛薬
  第二段階:弱オピオイド±非オピオイド鎮痛薬±鎮痛補助薬
  第三段階:強オピオイド±非オピオイド鎮痛薬±鎮痛補助薬

 非オピオイド鎮痛薬
   ・アセトアミノフェン :鎮痛、解熱
   ・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs※) :鎮痛、解熱、抗炎症
     ※ ロキソニン

 鎮痛補助薬
   ・抗けいれん薬 :神経障害痛を軽減
   ・抗うつ薬 :神経障害痛を軽減
   ・抗不整脈薬 :神経障害痛を軽減
   ・NMDA受容体拮抗薬 :オピオイドの耐性、痛覚過敏に拮抗
   ・コルチコステロイド :骨痛、神経・脊髄の圧迫痛を軽減
   ・抗不安薬 :痛みによる不安の軽減
   ・中枢性筋弛緩薬 :筋肉痛を軽減
   ・Bone Modifying Agents :骨腫瘍・骨転移の痛みを軽減
   ・その他

 オピオイド
  弱オピオイド:依存性少ない
    リン酸コデイン、ペチジン、トラマドール、ブプレノルフィン、ペンタゾシン、
    ブトルファノール、エプタゾシン
  強オピオイド:依存性高い
    モルヒネ、フェンタニル、オキシコドン、タペンタドール、メサドン
  主に脳と脊髄にあるオピオイド受容体に結合して鎮痛作用を発揮する薬

 がん性痛の特徴とオピオイドの使用法
  定時薬:長時間作用性オピオイド
  頓用薬:短時間作用性オピオイド

 オピオイドの血中濃度と薬理作用の関係
  オピオイド血中濃度低
   ↓  便秘、嘔気
   ↓  鎮痛
   ↓  催眠 
   ↓  意識障害、厳格、依存
   ↓  呼吸抑制 
  オピオイド血中濃度高
   処方はオピオイド+制吐薬+緩下薬

 オピオイドに対する誤解
  ・中毒について:医師の指導の下で適切に使用した場合は中毒になるのは0.2%以下
  ・幻覚について:適正に使用すれば混乱や幻覚をきたすのは5%以下
  ・耐性について:長期間の使用で耐性が生じることはあるが耐性よりも痛みの増強に起因する
            ので、痛みがない状態まで薬を増やすことが出来る。
  ・寿命について:使用量と予後に相関はない。
  ・麻薬使用は末期?:早期でも痛みの強さに応じて適応を判断する。

 薬の効きが弱い場合神経ブロックを適応する。
 神経ブロック(区域麻酔)の利点・欠点
  利点
    ・強い鎮痛
    ・鎮痛薬減量
  欠点
    ・侵襲的  →熟練麻酔医の対応
    ・効果変動 →定期的麻酔評価

2016年1月11日月曜日

UTAUでHANASU(mode2でおまかせ)

UTAUで会話を作るときの備忘録。

UTAUとは⇒UTAUについて

今やっている流れは、

「mode2」で適当に入れる
⇒「おま☆かせ」で調整
⇒長さの調整
Envelope Editor 2 で抑揚設定
⇒オーバーラップ等微調整

自動でやる手段で「花篭」など色々とあるので、そちらはプラグイン一覧を
少し調べてみると良いかも。

UTAUユーザー互助会@ウィキ

1.文章を入れる


今回は
「UTAUだって話したい」
を話してもらう。

Tempo(早さ)は「480」
Quantize(最小単位?)は「L32 32分音符」
Length(基本長)は「L4 4分音符」
Lyricには、「。うたうだってはなしたい。」

で赤の+で入れてしまう。

「。」と「っ」は、実際に「oto.ini」に登録されてないものなので、無音になる。
(登録されてる音源なら別の文字に)

通常はRの休符を入れるけど、Mode2の音程調整にこの「登録されてない音」の方が
便利なのでこうしてる。

2.音程調整


大まかに音程の調整をする。
音程の上下は自分で発音して確認するのが手っ取り早い。


今回はこんな感じで。
調整するときは左下の「~」を外しておくと動かしやすい。
上下させる幅は冷静な声なら音域を狭く、興奮気味なら広く、みたいに。

↑ 。
↓ う
↑ た
↑ う
↓ だ
↓ っ
↓ て
↓ は
↑ な
↑ し
↑ た
↓ い
↓ 。

出力するとこんな感じ。
https://soundcloud.com/rossi_bi/hanasu

まぁ、ロボだよね。
そもそもメカだ。

3.おま☆かせ


標準プラグインの「おま☆かせ」でちょっと滑らかにしよう。
「ツール」⇒「組み込みツール」⇒「おま☆かせ」


こんな感じのが出るので、今回はつなげ方「すこし」でやってみる。
音源によっては「しっかり」や「中くらい」にした方が自然になる。


結果はこんな感じ。大分よくなった。
https://soundcloud.com/rossi_bi/hanasu-1

ちなみに、「おま☆かせ」でやると、音のプロパティにあるOthersに大量に何か書いてあるので、
オプションで色々調整しているみたい。
「おま☆かせ」の詳しい話は解説してある記事もあるので興味があればそちらも参考に。

4.長さの調整


まだ少しロボロボしいので、音符の長さを調整して、少し人間っぽくしてみる。

この辺はinaponさんの動画
UTAU講座 ~UTAUで話す? HANASU入門~(UTAU×MMD)
で学んだこと。
この動画がなければHANASUなんて即死だった。


とりあえず四角で囲んだところを短く。
単語の途中を短くしたり、語尾を短くしたり。
耳を頼りに不自然を探して調整。

するとこんな感じ。
https://soundcloud.com/rossi_bi/hanasu-2

大分良い。このままでもいいんだけど。

5.エンベロープ調整


エンベロープを一括で調整するのに、「Envelope Editor 2」(masaoさん作)でやってしまう。
プラグインはダウンロードしたものを解凍して、UTAUのpluginsフォルダの下に突っ込む。



ドラッグでなぞると線を動かせるので、大体音程の上下に合わせて
エンベロープも上下させてみる。

結果はこんな感じ。
https://soundcloud.com/rossi_bi/hanasu-3

ちなみにエンベロープで「!」が出たときもこのプラグイン起動すれば
「!」状態解消してくれるのでとても便利。

6.オーバーラップ調整


っていっても今回はなし。
音がブツブツと切れて気になるときは、オーバーラップをデフォルトから
音源によるけど+20~+100ぐらいの間で調整して、不自然の内容に調整してやる。

Vocaloidにもこれがあれば・・・ってVocaloid4はあるんだっけ?


最後は出力したwavにreaper等で音の調整や正規化などしてめでたく完成。

2015年12月10日木曜日

Metasequoia4でUVマッピング

珍しくモデリングの話です。
モデリングソフトのメタセコイアですがver.3とver.4でUVマッピングの操作方法というか
画面が大分変りました。

以前Metasequoia3でモデリングしてた人向けのような感じで、制作の流れを紹介します。
※これが正解というものでもないですのでやりやすい方法で。

現在制作中のモデルをベースにUV展開をしていきます。
モデリング方法については今回は割愛します。

尚、今回は4.5.2(64bit)のStandard版(有償版)を使っています。
試用ライセンスもあるので、興味ある方は試してみてもいいかも。
エディション比較を見る限りだと無料版でもUV編集は出来そうです。

1.モデル操作方法の選択


  Metasequoia4では、画面の左上に▼マークが出ていて、そこをクリックすると操作モード(?)を
  選ぶことが出来ます。


  この一覧で「マッピング」を選ぶと左側のコマンドがUV操作用の一覧に変わります。
  コマンドの並びなどのカスタマイズもできます。詳細は以下に。
  http://blog.metaseq.net/2014/06/metasequoia-422.html

2.UV操作する対象を選択


  ※ こまめな保存を忘れずにね。

  UV操作をする対象の面を選択していきます。
  選択は通常の操作と同じです。
  上のバーにある、「」などがONになっている場合は、前面のポリゴンしか選択できないので
  焼き込みなどに便利かも。
  選択できないときは、左下編集オプションで面が選択可能になっているか確認忘れずに。

3.焼き込み


  展開方法は、焼き込み、自動展開とあるので、まずは焼き込みのパターンから。
  焼き込みは、左のコマンドにはないのだけど、上のツールバーに「UV操作」というのが
  出ていると思うので、それを選択すると一覧に「焼き込み」がある。

  左上に出てる「オブジェクト」を押せばモデルの表示・非表示が出来る。
  ※ 分かりにくかったのでテクスチャを変更。

  焼き込みは視点方向からテクスチャにマップを作るので、前に書いた「」など前面選択を
  うまく使って焼き込みを繰り返すと良い。
  焼き込みで調整できたら、左のコマンド一覧にある「縫い合わせ」を選んで
  縫い合わせたい辺にマウスカーソルを持っていくと、どこの辺と繋ぐことになるのかの
  ガイドが出るので、これを見ながら適宜縫い合わせて完成させよう。

  うまく繋いだらコマンドの「移動」や「リラックス」を使って良い感じに調整。
  UVの移動は、オブジェクトを非表示にしてやれば右上の十字アイコンでも動かせるし、
  ホイールマウスのホイールを押したまま動かせば同様に移動できる。

4.ファイル出力


  「UV操作」-「ファイル出力」でUVマップを出力して、それをガイドにして
  テクスチャを書けば完了。

5.自動展開


  焼き込みじゃないパターン。
  コマンドの「自動展開」を選択すると、UV操作の小さなウィンドが出るので、「展開実行」の
  ボタンを押してみると、「UV自動展開」のウィンドが新しく出てくる。
  もし球体など切れ目がない形の場合、「切れ目を選択」でUVの切れ目になる辺を選択すると
  そこを基準に展開される。

  この展開方法が色々とあって、展開のアルゴリズムに4種類ある。
  バージョンによってこのアルゴリズム結構違うようなので、正確な情報はどこかで
  見つけられるといいのだけど。
   ・有機体向け:人型や動物モデルなど、曲面を使ったモデル向け、だと思う。
   ・人工物向け:機械や家具など人工的に作られた形に向いてる、と思う。
   ・6方向から投影:家など直角な構造で出来てるモデル向け、と思う。
   ・再配置のみ:(使ったことがない)

  今回は人型モデルなので「有機体向け」でぱっと展開。
  稀に「ドライブにディスクがありません」ってエラーで落ちるのがあるっぽい。
  今問い合わせて対応していただいてたりする。

  あとは自動展開と同じように「縫い合わせ」、「移動」、「リラックス」を使って調整して、
  ファイル出力しよう。
  
  他にもUVでも格子変形やマグネットが使えるので、それで調整しても良い。


UVPowerToolを使っていた人は、縫合の種類やグループ選択等のコマンドも欲しいかも
しれないけど、標準で同様の機能は見つけられなかったのだ、もしあったら教えて。

2015年11月30日月曜日

「[MMD]avi出力したらfpsが半分になった件」が解決した件

こちらの記事では書いていなかったけど、HgDOFを使ったときに、
30fps出力のはずなのに15fpsぐらいで出力されてしまう症状があった。

出力サイズが仕様の規定をオーバーしてると思ってたのだけど、
[MMD]avi出力したらfpsが半分になった件」で針金Pにコメントいただいて、

どうやら出力サイズについては誤記で、1280*720で問題なく動くということでした。針金P本当にありがとうございます。

再度確認してみたけど、標準で入っているサンプル(きしめん).pmmにHgDOF入れただけでavi出力結果が15fpsぐらいの間引き状態になってしまった。しかも出力サイズ1024*768だ。

針金Pの環境でも問題なく出力できていたということなので・・・


つまりうちの環境の問題だ!



・・・



えーん><



ということで調べてみた。

結論だけ知りたい方は一番下を見てね。

NVIDIA製のグラフィックボードを使っていて、HgDOFがfpsどおりの値で出なかったり、何か出力したaviファイルがカクついている人は試してみてね。
出力fps通り出てるかはaviutlとか動画編集ソフトで確認すると良いかも。

1.疑問

 実は自分の環境でも、以前は1280*720でhgdofが正常に動いていたのだ。
 2月の雑誌に出している動画を確認すれば分かるのだけど、
 hgdofで普通に30fpsで出力できていた。

 ということは、その動画を作った後、2015年2月から2015年11月の間に
 動作が変わったということだ。

2.変更した内容 

 2015年2月から2015年11月までの変更点を思い出してみる。

  PCハード :ハード自体の変更はなし。
          2015年10月あたりにディスプレイを一つ追加して
          マルチディスプレイにした。

  ドライバ   :グラフィックドライバを更新。ボードはNVIDIA GTX770。
          最新の更新では、以下のバージョンになってる
           - Nvidia geforcee experience 2.5.15.54
           - GeForce Game Ready Driver 359.00

  プログラム:MMDはv926x64、MMEはv037。両方とも変更なし。
          使用してるHgDOFのバージョンも変更なし。

 つまりドライバまわりに何かがおきたっぽい。

3.グラフィック設定の確認

 NVIDIA製品では、NVIDIAコントロールパネルというものがあって、
 そこでグラフィック設定を詳細に変更できる。
 Windows8の場合は、タスクバーのウィンドウズマークを右クリックして、
 「コントロールパネル」-「ハードウェアとサウンド」-「NVIDIAコントロール パネル」
 を選ぶと起動できる。 

 NVIDIAコントロールパネルを起動したら、
 「3D設定」-「3D設定の管理」の画面を開くと、「グローバル設定」(全プログラム共通設定)と
 「プログラム設定」(プログラム個別の設定)が出来る。 
 MMDだけの設定をする場合、「プログラム設定」のタブを選んで、
 「1.カスタマイズするプログラムを選択する」の右側にある「追加」ボタンを押す。
 最初は一覧に出てないので、「参照」ボタンを押して、今使用している
 「MikuMikuDance.exe」ファイルを開くと、MMDのみの3D設定が出来る。 


4.グラフィック設定の変更

 3D設定の管理でMMDが選択で来たら、その下にある
 「2.このプログラムの設定を指定する」の一覧から必要な物を変更する。
 今の設定は、
 --------------------------------------------------------------------------------
   CUDA-GPU :グローバル設定(すべて)
   アンチエイリアシング - FXAA : グローバル設定(オフ)
   アンチエイリアシング - ガンマ修正 : グローバル設定(オン)
   アンチエイリアシング - トランスペアレンシー:グローバル設定(オフ)
   アンチエイリアシング - モード
       :グローバル設定(アプリケーションによるコントロール)
   アンチエイリアシング - 設定 ※ (設定できない)
       :グローバル設定(アプリケーションによるコントロール)
   アンビエント オクルージョン ※ (設定できない)
       :このアプリケーションではサポートされません
   シェダーキャッシュ : グローバル設定(オン)
   スレッドした最適化 : グローバル設定(自動)
   テクスチャフィルタリング - クオリティ :グローバル設定(クオリティ)
   テクスチャフィルタリング - トリリニア最適化 :グローバル設定(オン)
   テクスチャフィルタリング - ネガティブLODバイアス :グローバル設定(許可)
   テクスチャフィルタリング - 異方向性サンプル最適化 : グローバル設定(オフ)
   トリプルバッファリング:グローバル設定(オフ)
   バーチャルリアリティレンダリング前フレーム数 : グローバル設定(1)
   マルチディスプレイ/ミックス GPUアクセラレーション
       :グローバル設定(マルチディスプレイパフォーマンスモード)
   レンダリング前最大フレーム数
       : グローバル設定(3Dアプリケーション設定を使用する)
   垂直同期 : グローバル設定(3Dアプリケーション設定を使用する)
   異方向性フィルタリング : グローバル設定(アプリケーションによるコントロール)
   電源管理モード : グローバル設定(適応)
 --------------------------------------------------------------------------------
 ってどれだよw
  
 色々やってみた。
 それぞれの意味はカーソルを持っていくと説明が見れるので、それで確認してみる。
 ※ 理解できるとはいっていない

 今回はあくまでHgDOFが動く状態なので、それ以外については確認してない。
  - アンチエイリアシング - FXAA
     オフ⇒オン   avi出力したら静止画状態になったw
  - アンチエイリアシング - トランスペアレンシー
    オフ⇒8*(スーパーサンプル)    変化なし
  - アンチエイリアシング - モード
    アプリケーションによるコントロール
    ⇒アプリケーションの設定を強調する  変化なし
  - アンチエイリアシング - ガンマ修正
    オン⇒オフ   30fpsでうごいたああああああああああああああ

  - バーチャルリアリティレンダリング前フレーム数
    (1)⇒3Dアプリケーション設定を使用   変化なし
  - マルチディスプレイ/ミックス GPUアクセラレーション
    マルチディスプレイパフォーマンスモード
    ⇒シングルディスプレイパフォーマンスモード  変化なし
  - テクスチャフィルタリング - 異方向性サンプル最適化
    アプリケーションによるコントロール⇒オン 変化なし

5.結論

 「NVIDIAコントロールパネル」-「3D設定の管理」で、
 アンチエイリアシング - ガンマ修正:オン⇒オフに変更すると、
 HgDOFが正常に30fps出力する状態に戻るみたい。

 (理由は知らない) 


 この変更が許容できない人は倍のfps指定して出して間引くみたいな形になるのかな。

NVIDIAだと常駐プログラムがあって、そいつが「最新ドライバ出たから更新してね!」と囁くので、そこでクリーンインストールとか選ぶとまた設定が変わってしまうので、ドライバ更新した後はMMDの動作確認と設定の確認しないといけないみたい。
何故かはわからないけど。 ドライバの更新自体は必要なことなので、自己責任としか言えないんだろうね。

時間かかったけど懸念が一つ減ったのでとりあえずは一安心かな。